私はパチンコ店に通算で14~15年ほどは行っていた元ギャンブル依存症者です。
ここでは依存症は関係ないですが、
それだけ行っていると、まあ事件も起こるわけですよね。
そう、パチンコ店で遊戯中に、お金(残高ありのICカード)の盗難に遭うという、窃盗事件に巻き込まれたことがあるのです!
- パチンコ店でのICカード盗難(窃盗)事件の一部始終
- パチンコ店員+警察とした事件中のやりとりのすべて
- 事件は解決した? など、その後はどうなったのかの後日談
パチンコ店の中では、犯罪行為がおこなわれてしまうことが多々あります。
この記事では、運悪く私が、パチンコ店でICカードを盗まれたときの話をしましょう。
- 被害届はどうするのか
- 犯人は捕まるのか
- 盗まれたお金は返ってくるのか
最後まで読んでもらえれば、こういったこともわかるようになります。
(※逆に自分がICカードを盗んでしまった場合は……? も補足していくので、これもわかります)
新たな「被害者」をださないための注意喚起ということで、どうぞごらんください。
ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
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パチンコ屋でのICカード盗難(窃盗)事件の発端
まずは事件の発端からだ
当時の私は、近所のパチンコ店に毎日のように通っている病的なギャンブラーでした。
事件があった当日は、昼過ぎに入店。
お気に入りのスロット台で遊技をしていました。
サンドに投入した1万円はあっさりと消えるも、追加した1万円のうち、最初の1000円が運よくヒット。
そこからは、あれよあれよと出玉が増えていきます。
出玉がある状況なら、取り忘れ防止のためにも、ICカード(残高9000円)は抜いて財布の中に入れておくべきでした。
しかしギャンブラーというのは、ある種のオカルト的思考を持っていたりもするわけだ
いまカードを抜いてしまえば、このイイ流れが終わってしまうかもしれない……
お金は入れたままにしておいたほうが出る。
そんなわけで私は、MAXに近い現金が入ったICカードを、サンドに入れたままにして遊技を続行。
勝負に夢中になるあまり、しだいにICカードの存在は、頭の中から消え去っていきました。
トイレ休憩をしよう。
尿意をがまんしていてもツキが悪くなる(トイレから戻ってきた瞬間はヒキが発揮される)。
さらなる勝負のためにも私はトイレに行き、気合を入れ直して遊技を再開します。
それからしばらくして、ICカードの存在を思い出し、「そういえば」とサンドに目をやったときでした。
……ない?
なんと、9000円が入ったICカードが、なくなっていたのです。
ICカードの盗難は警察に連絡しろと言われた
ICカードがどこかに消えた……?
いや、これはおそらく、お店の人が抜いてあずかってくれているのだろう。
若干のあせりをおぼえながらも、私はパチンコ店の従業員(おそらく社員)に声をかけました。
知らないですね……。もしかすると、盗まれたのかもしれません
えっ!? それって、監視カメラで確認してもらえないんですか?
いや、それはできません
監視カメラの映像を自分に見せてほしいというのは、セキュリティの関係もあるのでムリな話です。
でも、なぜかパチンコ店側は、「監視カメラは(こちらでも)確認できない」の一点張り。
どうしても確認してほしかったら警察を呼んでくれ、という話でした。
ちなみに監視カメラに映っている内容は、プライバシーの問題もあるので、パチンコ店にかぎらずあまり人に話していいものではないそうです。
そういったこともあって、ここでは便宜上、「確認できない」としていたのかもしれません。
いずれにせよ、このときの私の選択肢は、つぎの2つしかありませんでした。
- 放置
- 通報
私には「撃たれる(盗まれる)覚悟」なんてものはありません。
ただ、2000円~3000円程度ならまだしも、ほぼ満額の9000円を奪われたのは許しがたいと感じました。
それにしばらくすると、お金を盗んでいった不届き者への怒りもこみあげてきて……。
そこで私は、しかたなしに遊技を中断。ここで警察を呼ぶことにしたのです。
この期におよんでも感じていた、「いい流れを断ち切りたくない・早く遊技を再開したい」という病的な思いをこらえて。
パチンコ店で警察との実況見分(現場検証)開始
このあとどうすればいいのかなあ……
最初はよくわからなかったのですが、ひとまず私は、近くの交番に電話で連絡することにします。
警察にパチンコ店まで来てもらうことにしたのです。
しばらくすると、2人の警察官がパチンコ店に到着します。
じゃあ、始めますか
ひとりは監視カメラの確認のため、パチンコ店の社員と事務所へ。
もうひとりは実況見分(現場検証)のため、私と問題が起きたスロット台へむかいます。
私は警察に、これまでに起きたことを説明しました。
- 昼ごろから遊技していて、スロット台のサンドにICカードを入れたままにしていた
- それを忘れてトイレに立ち、台に戻ったあとで確認したらICカードがなくなっていた
また、これはおそらく、問題が起きた場所の証拠をのこすためでしょう。
ICカードが入っていたサンドを私が指でさし、何枚かの写真も撮られました。
そうそう、そんな感じで指をさしてください。じゃあ撮りますね
台の承認・許可などで、じつは警察とパチンコ店には関係があります。
とはいえ、事実上換金をおこなっているグレーなパチンコ店に、制服を着た警官がいるのはかなりの違和感があるというもの。
まわりのお客さんからその様子をじろじろ見られるなど、パチンコ店での実況見分の居心地は、あまりいいものではありませんでした。
なんだか自分が悪いことをした気分だな……
そうこうしているうちに、警察官立ち会いのもとでの、監視カメラの確認もぶじに終了したようでした。
えーと、お兄さん、狙われてたみたいですね
もうひとりの警察いわく、なんとその不届き者は、私が席を立つ瞬間をかなりまえから狙っていたというのです。
そして私がトイレに立った瞬間!
これを「好機」と見るやいなや、稲妻のごとき速さでICカードを抜き去り清算、疾風のように立ち去っていったのだとか。
ええ……
オカルト病的ギャンブラーの私は、ちょうどいいカモ野郎だったのです。
ICカード盗難の被害届は後日でもいいらしい
被害届はどうします? いつでも大丈夫ですけど
1時間もかからなかったと思いますが、
- 実況見分
- 監視カメラの確認
これらの作業がおわったあとで、「被害届はどうするか」の話になりました。
警察いわく、被害届はこれからすぐでも後日(翌日以降)でも、どちらでもかまわないとのこと。
とはいえ、モヤモヤしたまま遊技を再開する気にもなれませんし、後日また交番に行くのも面倒くさい。
まあ泣き寝入りはよくないので、こちらも待ちますよ
またこのときになると、パチンコ店の社員も協力的になっていて、「全部おわるまでは台の休憩時間は気にしなくていい」といってくれていました。
そこで私は、遊技していた台はそのままに、さきに交番へ行ってすべてを終わらせることにしたのです。
というわけでつぎは交番だ
被害届の提出は後日でも問題ないようですが、実況見分を後日にするのはむずかしいと聞きます。通報する場合は問題が発生してからすぐに「交番もしくは110番」に電話したほうがよさそうです。
パチンコのカード盗難は捕まる確率が低い?
パチンコ店を出て交番に到着してからは、被害届の提出作業となりました。
- 住所や氏名などの必要事項を用紙に記入
- 事件の起きた日時や盗まれたものもあわせて記入
- 最後にその用紙(被害届)を警察に提出する
これはたいした作業ではなく、すぐにおわりました。
ただ、書類に記入をしながら、こう思ったことを私はいまでも覚えています。
これ、犯人捕まらないだろうな……
パチンコ店の社員は、このようにいってくれていました。
顔はおぼえたので、もしつぎに来たら捕まえておきます
とはいうものの、顔がハッキリうつるほど高性能なカメラがあるパチンコ店に、盗みをした人がまたもどってくるとは考えにくい。
それに、警察も対応はしてくれたとはいえ、それをもとに、犯人を捕まえるための捜査をはじめてくれることもないでしょう。
これはあくまで形式上の手続きで、自分が出した被害届は、山積みになった書類の塔を構成する1枚になるだけなのでは……。
よって、犯人が捕まる確率は、かぎりなく低いのではないかと思われました。
でも、それは考えていてもしかたがないですし、犯人がどこかで捕まれば、この被害届も生きてくるかもしれません。
これはこれでよしとすることにし、私は被害届を提出後、パチンコ店にもどることにしたのです。
まあ、パチンコ店にもどった私を待ち受けていたのは、以下のとおりで、
- 出玉はすべて飲まれる
- 結局は追加投資で負け
- 盗まれたお金でさらにマイナス
まるで目も当てられない、散々なものだったのですが……。
パチンコ店でのICカード窃盗事件の後日談
以上で、この事件の一部始終はおわりです
ただ、2つほど後日談があるので、こちらもお話ししておきます。
ここからがいちばん大事な話でもあるので、あわせてチェックしておいてください。
1. カード盗難の犯人が捕まらないことで魔が差すように
まずはひとつめです。
この一件以降、しばらくのあいだ私の心には、魔物が棲みつくようになってしまいました。
- 落ちているICカード
- 取り忘れたICカード
長年パチンコ店に行っていると、こういったものを見かけることはけっこうあります。
その現場に出くわしたとき、それまでは、とくになにも感じることはありませんでした
ところが、カード盗難の犯人が捕まらないこともあって、しばらくは「悪魔のささやき」が聞こえるようになってしまったのです!
よう、やられっぱなしの甘ちゃん
どうせ捕まらないからやり返せよ? おまえの金を奪っていったヤツのようにさ!?
- 取り忘れたICカードでも、換金してすぐに逃げてしまえば大丈夫か?
- 落ちているICカードだったら、べつにもらってもいいんじゃないか?
- 自分だけがこんな目に遭うのはおかしいのでは……?
大切な人に危害を加えられた平和主義者が、復讐のため、血も涙も捨てた「非情の断罪者」になる。
そんな心境の一片を、このとき垣間見たような気がしました。
ようは、ふだんは絶対に盗みなんてしないのに、目の前にあるお金を見ると、「盗みをしたい」と思うようにもなってしまったんだな
しかし、そうはいっても、奪われたからといって(関係もない人から)奪い返すのはちがいますし、置き引きは立派な犯罪です。
正直、決定的なシーンがなくて、それで運よくやらかさずにすんだところもあるのですが……、
とにかく、そういった現場に遭遇しても、犯罪に手をそめるまではいきませんでした。
借金生活で、いつもお金がなかったのも関係はあったでしょう。
でも、パチンコ店に入り浸っていると、「ここまで心がけがれてしまうのか」と、思わざるをえなかったのです。
ちなみに、落ちているカードでも、
- 持ち主が従業員にすでに連絡していた
- 抜き忘れを従業員が事前に発見して動いていた
という場合、店側はICカードにロックをかけ、清算を不可にすることができます。ただこの場合でも、カードを清算しようとすれば「窃盗未遂」になる可能性が高いので、おぼえておきましょう。
2. ICカード盗難の犯人は捕まることなく時効を迎えた
つづいてふたつめです。
パチンコ店で私のICカードを盗んでいった犯人は、捕まることなく時効を迎えました。
私もあきらめていたのでいいのですが、当記事作成にあたって「時効」をしらべてみたところ、つぎのことがわかりました。
- 占有離脱物横領罪
3年で時効
- 窃盗罪
7年で時効
- 民事訴訟
損害を知って3年 or 事件発生から20年で時効
パチンコ店でICカードを盗むと、「占有離脱物横領罪(置き引き)」または「窃盗罪」が適用される可能性があるようです。
ただし、重いほうの窃盗でも時効は最長で7年。
また、民事訴訟の時効は最長で20年ですが、損害を知ってからだと3年になるらしいのでこれは3年。
というわけで、すでに7年以上が経過してしまったこの話は、時効でENDとなりました。
9000円で記事のネタを仕入れたと考えることにします……
それから、以前働いていたパチンコ店や近隣店舗で、つぎのことも見聞きしました。
通報すると事情聴取などでけっこうな時間をとられるので、パチンコ店は犯人を捕まえても警察に突き出さないで出禁にするだけのことが多い。
警察への対応を面倒くさがって、以前ICカードを盗んだ人がもどってきたとしても、警戒する程度しかしない場合もある。
そういったことからも、パチンコ店でのカード盗難の犯人を捕まえるとなると「現行犯くらいしかないのでは」と感じます。
もちろん私のように、被害届も出されている(悪質な)犯人がもどってきた場合などはべつでしょう。
定期的にニュースでも流れるように、じっさいに逮捕されている人はいるからです。
そんなわけで、だ
ICカード盗難は、それくらい犯人が捕まらない(盗まれた側には不利な)被害ですが、捕まるときは捕まります。
ですから、もし出来心ですでにやってしまったことがあるのなら、
- 今後はもう二度とおなじことはしないと誓い、
- こんなくだらないことで、犯罪者として警察に捕まってしまうかもしれないパチンコからは、いますぐに足を洗うこと
を、おすすめしますよ。
あとこれは気持ちの問題ですが、店に正直に話して盗んだ額を返金すれば、出禁だけで許してくれる可能性は高いと思います。
相手が被害届をだしている場合でも、謝罪・示談金を支払うなどすれば、不起訴ですむケースも多いようです(相手が返金だけでいいとしてくれる場合もあります)。
また示談が成立しにくい場合は、費用がかかってしまいますが、弁護士に相談するという手段もあります。
今回のまとめ
- パチンコ店でのICカード盗難はふつうにある
- 置き引きも犯罪なので、落ちているカードでもアウト
- 犯人は捕まりにくいとはいっても、捕まるときは捕まる
この事件をとおして、遊技目的ではなく、最初から取り忘れのICカードを狙って来ている人もいると知りました。
またこの件以外にも、私はこれまで、いろんな事件を目撃してきました
そういったことからも、パチンコ店という場所の持つマイナスのエネルギーは、かなり大きなものがあると感じます。
とくに、パチンコがやめられなくなるギャンブル依存症になってしまうと、被害者がこんどは加害者になる率も一気に上がる気がします。
ですから、パチンコによる問題がすでに起きているのなら、その原因となるパチンコや借金といったことを片づけていきましょう。
この記事は、ICカード盗難の被害者にむけた内容が中心でしたが、
- 盗みなどの犯罪に手を染めてしまいそう
- すでにパチンコ店で盗みをやってしまった
ギャンブル依存症によって、加害者になってしまいそう・なってしまった人にむけたものでもあります。
しかしいずれの場合も、ギャンブルへの依存問題さえ解決できれば、こんなくだらないことからはオサラバできます。
このブログには、そういった問題の解決策が詰まっているから、役立ててくれよな
ぜひ関連記事もごらんいただき、パチンコをやめるための力にしてもらえればと思っています。
コメント(確認後に反映/少々お時間をいただきます)
コメント一覧 (9件)
きちんと被害届を出しただけ偉いです
私も以前4000円残ったカードを取り忘れて戻った時にはなくなっていて、店員に言ったら自分で警察にいって被害届出してくれと言われめんどくさくてそのまま帰った事があります
こそ泥の思惑通りだと後悔してます
少額でも、正直取り返すのが厳しいとわかっていても、ただ泣き寝入るのはこそ泥しか得しませんからね
私腹を肥やすために人から物を奪う人というのは、いずれ自分が奪われる側にまわるか、奪っただけの代償を払う権利を得ただけのようにも思います。
通報はしなかったとしても、その不届き者は、いずれ報いを受ける時がくると思いますよ。犯人にとってはその4000円が、大きな利息になるのではないでしょうか。
すごいですね
とある店は警察に行っても無駄だと圧かけてきましたよ
ああ……そういうひどいお店あるんですよね。
対応したくなくて、わざとそういうふうに言ってきたのではないでしょうか(または風評被害をおそれてか)。
泣き寝入りはよくないので、パチンコ店での窃盗は警察に通報したほうがいいと私は思います。
ちなみに、私も警察を呼んでも意味はない、みたいなことをいわれた経験はあります。
パチンコ台が壊れていた(電チューが作動しなくて当たっているのに出玉が減る)出玉補償関係の話です。
この場合はたしかに警察を呼んでも無駄みたいです。
朝の11時、ICカードを落としまして、拾った方そのまま換金していきました。カードの中には5000発と一万円入ってました、その方、精算機から一万抜き忘れ5000発だけ換金 そんな方すぐ見つかるでしょう? しかし、この店手元が見えないと犯人みつけないんですよ さらには社員のMさんから「警察に行っても犯人捕まりませんよ」とかいう始末。
埼玉の〇〇プラザです
そのICカードを拾って勝手に清算は、立派な犯罪(置き引き)ですね……。
犯人は換金してから即逃げたのでしょうか。
もしそうなら、私も経験がありますが、たしかに従業員の言うように、警察に行っても犯人は捕まらないかもしれません。
しかし警察を呼べば、店側は監視カメラ確認などの対応をせざるを得なくなります。
泣き寝入りも、その従業員の態度もよくないので、今からでも警察に行って被害届を出してくるのがいいと思います。
後日でも監視カメラのデータ等は残っているはずなので、確認はしてもらえると思いますよ。
被害届自体も書類に記入するくらいなのですぐできます。
ただ、現場検証でまた店に行かないといけなくなる可能性もあります。
近くの交番でまずは相談してみて、それから最終的にどうするかを決めるのがいいかもしれません。
そうですね、今からでも行きます
ちなみにパチ屋の監視カメラは、こういった犯罪防止のためにかなり高性能なものが使われています。
基本的に死角はないように設置されていて、警察が行けばきちんと犯人の特定はできると思うので、そこは安心して行ってきてください!
ありがとうございます