ギャンブル依存症と切っても切れない関係にあるのが借金問題で、いずれは借金に手を出すようになってしまいます。
そうして、返済が苦しくなったとき、考えてしまうのはこんなことではないでしょうか?
家族や恋人に借金を肩代わりしてもらって、利息なしで毎月返済していけば、なんとかなるんじゃ……?
これは、借金問題を解決するうえで、絶対にやってはいけないことだと私は考えています。
- 借金を肩代わりした経験のある家族の割合や金額
- 借金問題を自力で解決する方法4選(要チェック)
- 本人・家族向けの自助グループ(ギャンブル問題)も紹介
結論からいうと、借金を肩代わりしてもらうのがよくないのは「借金が増えるだけ」の可能性が高いからです
どうしてそういえるのか、当事者の家族を対象におこなわれた調査結果をもとに、お話ししていきます。
また私の実体験から、借金の肩代わりで起こりやすい「関係悪化」のリスクも解説します。
それから、借金問題を解決する方法も要チェックだ
これを読んでもらえれば、原因がギャンブルだったとしても、借金問題を解決できる可能性は劇的に上がるはずです。
自助グループなども紹介するので、どうぞ最後までごらんいただき、ギャンブル問題をも解決する参考にしてください!
ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
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借金の肩代わりは8割以上の家族が経験!?
パチンコの借金で困っているから、お金を貸してほしい……
苦しんでいるようだから放っておけないし、借金問題を解決してあげたい……
私たち当事者は、どうにかしてギャンブルの資金(または負けの補填)を用意しようと、いちどは家族・恋人をあたります。
「ちゃんと返してくれるなら……」と、家族や恋人のほうから、借金の肩代わりを提案してくれる場合もあるでしょう。
しかしこれは、冒頭のとおりで危険です
借金問題を解決し、パチンコ依存症などのギャンブル問題をも克服するためには、絶対にNGだと私は考えています。
では、そう考える理由はなんなのか?
この借金の肩代わり問題に関しては、
- 「ギャンブル依存症問題を考える会」という団体と、筑波大学の研究チームとでおこなわれた共同の調査
によって、ある結果が出ているので、まずはそちらから見ていきましょう。
調査とその結果
この調査は、同会が支援する(ギャンブル依存症者の)家族224人に対しておこなわれたものです。
まず、当事者の借金を肩代わりしたことが「ある」と回答した割合は、約84%にまでおよびました。(※1)
また、肩代わりの合計金額で最多となるのは100万~300万円でしたが、500万円以上合計で肩代わりしている割合は37.2%と、約4割にもおよびました。(※2)
そして、当事者の依存対象として最多となったのがパチンコ・パチスロで、約7割はパチンコ・パチスロしかしないと回答したそうです。(※3)
※1~3:ギャンブルを行う際に注意すべきこと(現在はリンク切れ)をもとに作成
ギャンブル依存症の自覚があるのであれば、
借金を肩代わりしてあげるよ
なんて甘い言葉をささやかれたら、自分はどうなってしまうか、考えるまでもないですよね。
借金の肩代わり経験者がここまで多いのは、おそらく、そういった相手側からの提案もあるからだと思います。
それから、この調査のミソだな
それは、肩代わりの割合の高さもそうですが、金額がけっこうな額になってしまっている部分にこそあります。
ギャンブル依存症者にお金を貸せば際限はない
私が借金の肩代わりを危険視しているのはコレです
さきほどの調査結果からもわかるように、ギャンブル依存症者がお金を貸りれば、際限なくお金は消えていくことになるということです。
ギャンブルの借金で困っていたところ、家族・恋人がお金を貸してくれた……。
たしかに最初は、そのまま毎月決められた額だけを返済していけば、借金を完済できると思います。
ところが、頭の片隅では、
借りていた借金がいちど消えたことで(消費者金融などから家族・恋人に移ったことで)、
このように考えてしまっているのです。
また、ギャンブルができる。また、パチンコ店に行ける。また、パチンコ・スロットが打てる……
この考えが一瞬でも頭をよぎってしまったらもうアウト。
- パチンコ店にまたかよいだし
- 消費者金融などからもういちどお金を借りはじめ
- 借り入れ限度がきたらふたたび家族や恋人に肩代わりをしてもらう
そういったことが繰り返されることで、上記のように、肩代わりの合計金額がふくれあがっていってしまうのです。
800万円とか1000万円とか、さすがにそんな金額までは……
と、ひとごとのように感じてしまうかもしれません。
けれども、だれかがお金を工面しつづけてくれるのなら、そんな金額はあっというまです。
現に私も、パチンコ・パチスロを合わせれば、ゆうに1000万円以上は負けてきています。
家族などにお金を出してもらっていたなら、この程度の金額ではすまなかったと思っています
そんなわけですから、ギャンブルによってできた借金を、家族や恋人に肩代わりさせてはいけません。
それは自分自身の首と、家族や恋人の首をも絞めることになってしまうだけですよ。
家族や恋人にお金を管理してもらう方法も危険
それでは、私たち当事者は、どうすればこの「借金問題」を解決できるのでしょうか?
そこで出てくるのが、借金の肩代わりと似た話で、家族や恋人の協力をあおぎ、財布を自由に使えないようにしてもらう方法です。
- キャッシュカードや通帳をあずける → 生活費や月々の返済を管理してもらう
借金を完済するまではこれをつづけ、自分でお金を自由に使えないようにする、というものです。
ただ、これも私の経験からいうと、やめたほうがいいです。
私の場合、当時交際していた恋人に、私のほうからこの方法をたのみました。
借金問題をどうすればいいかわからず、「万策尽きた」といった状態におちいっていたからです
消費者金融からつねに借金をしていたこともあって、クレジットカードも持っていません。
必要なときにお金を引き出せないといった、生活が不便になることを覚悟のうえで、キャッシュカードや通帳などのすべてをあずけました。
それで、その結果はどうなったか?
- なんとかしてパチンコ店に行くために隠されたカードを捜索した
- 恋人が目を離したすきに財布から自分のカードを取り返した
- お金が必要だとうそをついてパチンコ店に行くためのお金を下ろした
なんとかして、ルールを破ろうとするようになっただけだったのです!
まあ、これは……そうなってしまうことも多いだろうな
パチンコ店に行くことがばれれば喧嘩です。
ふだんから抑圧されているストレスで、すきを突いて行ったパチンコ店で使う金額は、それまで以上に増加していました。
借金は減るどころか増えていたように思います
自分からいいだしておいての話ですが、この選択からは、なにも生み出されることはありませんでした。
ひとつだけ意味があったとすれば、これは絶対にやってはいけないことだとわかった、ということくらいでしょうか。
また、ギャンブル依存症になってしまうと、
- ギャンブルへの衝動
- ギャンブル行為を邪魔されること
こういったことに対しては、この世のものではないような、はげしい怒りを感じるようになります。
たとえそれが、最愛の家族や恋人であってもです。
カードや通帳を返してくれないなら、もう別れるしかないよ
といった言葉の暴力や、なかには恋人やじつの両親にも、お金を出させるために暴力をふるってしまう人もいます。
当事者から財布をあずけると安易に申し出る。反対に、家族や恋人がお金を管理すると提案する。
これらは、おたがいを傷つけ、なにも生み出さず、最悪の結末を迎えてしまう危険性もあります。
そのことも、知っておいてほしいと私は思っています。
ギャンブルによる借金問題を解決する4つの方法
ギャンブルでの借金を家族・恋人に肩代わりさせたり、お金を管理してもらったりする。
これらの方法は、ギャンブル行為を助長させるだけとなってしまう可能性がきわめて高いといえます。
とくにお金を出してもらう「肩代わり」は、ギャンブル問題・解決のための協力にはなりません。
そうなると、 返し切れないほどにふくれあがった借金はどうすればいいんだ?
これに関しては、やはり、自分自身の手で返していく必要があると私は思っています。
ギャンブル依存症への決別やケジメとなるとともに、借金を返済する期間が、依存症のリハビリにもなるからです。
ただ、問題となるのが、ひとりではどうにもならない場合ですよね
そこでここでは、ギャンブルが原因なのをふまえた、借金問題を解決する対策を4つ紹介します。
借金自体を減らす方法もあるので、ぜひ順番にごらんください!
1. 自力で返済するコツを使う
借金の総額と収入にもよりますが、自力で返済するコツを駆使すれば、意外と返済も順調に進んでいったりします。
私も10年は借金問題をかかえていたので、どうにもならない借金の「どうにもならなさ」はよく知っています。
ただ、結局のところ借金が減らないのは、パチンコとかに行くからなんですよね
そう、返してもまた借りて、ギャンブルで使ってしまうからなのです。
よって、成功が近づく最初のパターンは、賭場を「出禁」になって、それからは決めた額を毎月返済していく方法です。
出禁になんてなれるのか?
というと、原因がパチンコなら、「自己申告プログラム」というものを使えば出禁になれますよ。
じっさいに私も申し込んできたことがありますが、このプログラムの効果はまちがいありません。
行きたくても行けなくなるからです
ようは、借金やギャンブル問題は、そういった「強制力」が重要になってくるのです。
その他のコツ(関連記事)とあわせて駆使すれば、解決率は一気に上がるはずなので、ぜひチェックしておいてください。
2. 貸付自粛制度を利用する
ギャンブル依存症の原因がパチンコの場合、出禁になるというワザが使えます。
とはいえ、ギャンブルには「競馬・競艇・麻雀」などいろいろあるわけで、どれもその手段が使えるわけではありません。
そこで登場するのが「貸付自粛制度」だ
貸付自粛制度とは、ギャンブル依存症対策のひとつで、お金を貸してもらえなくするものです。
これを利用すれば、消費者金融などから貸付をストップしてもらうことができます。
パチンコは「行ける場所があるから行く」のとおなじで、お金も、借りられるから借りてしまいます。
なら、それ以上は借りられないようにしてしまえば……
追加で借金ができなくなるので、あとは返済するしかなくなりますよね?
これによって、借金問題も解決していける、というわけです。
「再借入さえなければ完済を目指せる」というときは、この貸付自粛制度が使えます。
ただし、借りられなくする効果は確実ではない、などのデメリットもあるので、利用前に確認するようにしましょう。
3. おまとめローンを利用する
さて、ここからは、借金自体の返済がむずかしい場合の対策です。
複数社から借り入れがあって金額も多い場合、それらを一本化&利息も安くできる「おまとめローン」が使えます。
じつは借金は、借入額が増えると利息も安くなっていくんだな
100万円を超えると年利率が「18%→15%」のようにです。
しかしこれは、あくまで1社からの話で、複数社から分散して借りている場合は適用されません。
そこで、多重債務になっている場合は、借金をまとめて利息を安くしてもらうわけです。
とはいえ、大手のおまとめローンは「多重債務」に対しては審査がきびしく、門前払いはあたりまえだったりします
加えて銀行系のおまとめローンは、追加で借り入れができてしまうなど、これもあまりよくありません。
また、おまとめローンには最後の砦とよばれる「中央リテール」もありますが、
- 東京の本社に行かなければならない+そこまでして融資NGになることもある
など、中小企業はそういうパターンもあるので注意しましょう。
よって、このおまとめローンを使うのなら、大手に何件か申し込んでみて、ダメだったらあきらめたほうがいい気がします。
収入証明書などの提示も必要になりますが、必要書類を用意できそうなら、利用している消費者金融などに聞いてみましょう。
ちなみに私は、3社100万~110万円ほどでも全落ちでした
そんなわけですから、個人的には、おまとめローンにはあまり期待はしないほうがいい気がします。
4. 借金自体を減らす
正直、いちばんおすすめできるのが、「借金自体を減らす」方法です。
そんなことができるのか?
というと、おもにつぎの方法で借金(または利息)を減らすことができます。
- 過払い金の返還で借金自体を減らす
- 債権者(消費者金融など)との話し合いで利息をカットしてもらう
消費者金融などから長いこと借金をしている場合、利息を払いすぎていることがあります。
それで、払いすぎた利息(過払い金)があった場合ですが、
じつはこれ、いえば返してもらえるのですね。
そうする(お金が返ってくる)ことで、借金自体が減る場合があるのです。
払いすぎた利息が何十万円とあっても、こちらが聞かなければナシにされてしまいます。ただし、過払い金の発生は2010年以前からの借金なので、現在はあまり期待できなくなってきています。
とはいえ、過払い金がなかった場合でもまだ手はあります。
貸金業者との話し合いで「利息をカット」できるんだな
これを任意整理というのですが、たとえばつぎのようにして、返済を格段にラクにすることができますよ。
返済方法 | 借入 | 金利 | 月返済額 | 返済回数 | 利息合計 |
---|---|---|---|---|---|
通常 | 150万円 | 18% | 3万円 | 94回 | 129万3252円 |
利息カット | 150万円 | - | 3万円 | 50回 | 0円 |
この場合だと、約130万円の借金がなくなったともいえます。
加えて、利息カットを利用すると一定期間は追加で借金ができなくなるので、その強制力がギャンブル問題解決へのメリットにもなるのです!
- 過払い金があるかどうか
- 利息カットが利用できるかどうか
これは、法律の事務所に聞けばすべて無料で教えてもらえます。
そこで減らせるとわかって希望すれば、自宅にいたまま手続きをやってもらうこともできますよ。
どこに聞けばいいかなどは、すべて以下の記事でまとめてあります
過払い金の調査・返還や、利息カットの相談・利用をしたいときは、ぜひ参考にしてください。
相談機関・自助グループも利用してみよう
ここまでの話で、借金問題を解決していく方法はわかりました。
ただ、借金問題だけを解決すればいいというわけでもありません
ギャンブル問題自体を解決しないと、また借金をつくってしまうなど、おなじことを繰り返してしまう可能性があるからです。
そこでココでは、相談機関や自助グループの助けを借りる方法もあわせて紹介しておきます。
- RSN(リカバリーサポートネットワーク)
- GA(ギャンブラーズアノニマス)
という、2つの有名なところです。順番に見ていきましょう。
RSN(リカバリーサポートネットワーク)
RSN(リカバリーサポートネットワーク)とは、パチンコ・パチスロの依存問題を解決するために設立された非営利の相談機関です。
依存問題に悩む本人や、その家族を対象に、無料で電話相談を実施しています。
相談者の住んでいる地域や現状を踏まえたアドバイスや、対面相談会、その他の自助グループを紹介してくれたりします。
ちなみに、私もここに電話をしたことはあります
私が電話をかけたときは、電話をするにいたった経緯を相談員に聞いてもらい、
自助グループが開催している本人向けのミーティングに行ってみてはどうか?
とアドバイスを受けました。
RSNが主催する本人向け、家族向けのグループ相談会も紹介してもらえるので、まずは電話をかけてみるのがおすすめですよ。
専門機関? 対面相談会? そんなもの、自分は行かなくてもまだ大丈夫だよ
こういうと、そう思いますよね。
じっさいに私も、ずっとそう思っていましたし、電話をかけてみようと思ったことすらありませんでした。
でも、じっさいは全然大丈夫ではないことは、なんとなく気づいているのではないでしょうか?
自分はまだ大丈夫だと、そう思い込もうとしているだけなのでは?
私がRSNに電話をかけたのは、ほんとうに最後の最後でしたが、
電話をかける行動を起こしたことで、あきらめていた依存症へのあらがいに、ひとつ、またひとつと希望や未来を見いだすことができました。
電話をかけてみるだけ。
たったそれだけの行動に、今後を変えていく可能性はあると私は思います。
ギャンブル問題で行き詰まっているときなどは、まずは電話をしてみることをおすすめしますよ。
電話番号:050-3541-6420
対応時間:月~金 10:00~22:00(祝日除く、受付は21:30まで)
料金:無料(通話料のみ自己負担)|HP:http://rsn-sakura.jp/
GA(ギャンブラーズ・アノニマス)
つづいて、こちらも有名なGA(ギャンブラーズ・アノニマス)です。
基本的には本人向けの、ギャンブル問題からの回復を目的とした自助グループだな
GAは1957年にアメリカで発足し、以来、世界中に広がっていった自助グループです。
(※日本では1989年に発足しました)
ここでは、おもな活動としておこなわれている「ミーティング」に参加することができます。
ミーティングというのは、ギャンブル依存症の当事者同士が集まって自身の体験を話したり、仲間の話を聞いたりする会合のことです。
このミーティングは、全国の会場で毎月おこなわれていて、予約や料金の必要はありません(献金で成り立っています)。
さらに「アノニマス」には「匿名の」という意味があり、ミーティングでは、本名や仕事、年齢などを話す必要もナシとなっています。
感覚としては、禁パチンコや脱ギャンブルといったコミュニティの、オフラインミーティング(オフ会)に近いということができますね。
ギャンブル問題を誰かに本気で相談したことはありますか?
とつぜんですが、以下のようなことを、だれかに話したり、聞いてもらったりしたことはありますか?
- 自分がギャンブル問題で苦しんでいること
- ほんとうはもうパチンコなんて行きたくないのにやめられないこと
- ギャンブル行為によって家族や恋人が悲しい顔をするのをもう見たくはないこと
家族や恋人に勇気を出して相談してみても、
そんなの行かなければいいだけでしょ。意志が弱いだけなんじゃないの?
とか、そういうふうに言われてしまったことはありませんか?
ギャンブル依存症のつらさや苦しさは、当事者同士でしか共有できない部分があります。
だからこそ、仲間が集うGAという場所が、問題解決のためにあるのです。
- ただなにもいわずに話を聞いてくれる仲間がいて、
- そこで、自分の思っていることを口に出してみる。
それだけでも、なにかが変わる可能性はおおいにあるといえるでしょう。
ギャンブル依存症には有効な薬物治療法は確立されておらず、このような自助グループへの参加が、もっとも効果的な回復手段であるともいわれています。
「ためしに1回だけ行ってみようかな」、という気持ちでもいいと思います
いちばん大切なのは、依存症を克服するために、具体的な行動を起こすことですからね。
ミーティング会場は、さがせば近くにあると思うので、こちらへの参加もぜひ検討してみてください。
家族や恋人、友人向けの自助グループもある
また本人向けのGAがあるように、ギャンブル問題で影響を受けている家族や恋人、友人のための自助グループも存在します。
最後に、こちらも紹介しておくことにします
直接関係はない話だと思われるかもしれません。
そんなときは、この部分をご家族・恋人・友人に見せてあげるか、見た内容を話してあげてください。
そうすれば、彼ら彼女らが、問題解決の力になってくれるかもしれませんよ。
逆パターンで、自分は当事者の家族・恋人だという場合は、この部分を読んだあとで、ぜひこの記事を本人に見せてあげてください。
GAM-ANON(ギャマノン)
ギャマノンは、日本では1991年に発足した自助グループです。
当事者の「家族や友人」らが集まって、悩みや苦しみを分かち合うミーティングをおこなっています。
GAと同じく、本名や身分をあかす必要はありません
ミーティングは全国規模で、予約や料金も必要はなく参加できますよ。
さて、ご家族や恋人は、以下のようなことで困っているのではないかと思います。
- 当事者からお金を無理やり工面させられている
- 借金を何度も肩代わりさせられている
- 脅されたり言葉の暴力を受けている
- 言葉ではなく身体的な暴力をふるわれている
そのような場合、やはり家族・恋人側も、問題をひとりでかかえ込んでしまっているのでは……と思うのです。
じつは当事者も、家族・恋人も、おたがいが問題をひとりで抱えているのかもしれないな
しかしギャマノンでは、そういった悩みをかかえていたり、問題を解決するために行動している仲間がいます。
さきのとおり、ギャンブル問題は、おそらく当事者にしかその気持ちはわかりません。
だからこそ、当事者とは敵対関係になり、被害者となってしまうこともあると思うのですが、
それでも、共同戦線を張る味方として(協力者として)、できれば当事者と向き合ってほしいと私は思っています。
そうすることができれば、ギャンブル問題は、それぞれがひとりで戦うよりも早く、解決へと向かうはずだからです。
当事者と近しい関係であればあるほど、お金などの問題は起きやすくなってしまうと思います。
そんなとき、ギャマノンに参加してみれば、
- 心がかるくなったり、対策などの情報を共有できる
- いろんな人の話を聞くことで、当事者に対して新しい見方ができるようになる
といったメリットもきっとあるでしょう。
ご家族や恋人も、当事者のギャンブル問題で困っているなら、参加してみる価値はあると思います。
とにかく、自分ひとりで悩むのがいちばんよくないので、
「話せる人にはどんどん話していったほうがいい」
ということですね!
なお、さきほどのRSNも家族・恋人・友人の相談に対応しています。配偶者からの暴力の防止や、被害者の保護を支援する公的機関などへの紹介もおこなっているので、こちらも参考にしてください。
今回のまとめ
- 借金の肩代わりはお互いにとってよくない
- 借金は作った本人が返すのが鉄則
- RSN、GA、ギャマノンは積極的に利用していこう
ギャンブル依存症によってできた借金は、たしかに病気のせいでもあり、不可抗力の部分もあります。
けれども、本来の人生を取り戻したいのなら、
自分がつくってしまった借金は、やはり自分の手で終わらせなければならない
と私は考えています。
借金を自力で完済したあとの、「ようやく終わった、これからほんとうの人生が始まるんだ」という、はればれとしたあの感覚。
これはぜひとも味わっていただきたいと思っているので、
どうぞ借金問題にケリをつけ、ギャンブル依存症克服への第一歩を踏み出してください。
またこれで最後だが、
ギャンブル依存症は当事者にしかわからないつらさがあるのと同様に、家族や恋人も被害を受け、大きな苦しみを背負ってしまうことがあります。
しかし、だからといって、「すべてはもう無理だ」と投げ出さないでください。
(ご家族や恋人には、「そんなものは理解できない」と、自身の考えを押し付けないであげてほしいと願います)
自身の「立ち直りたい」という強い思いさえあれば、周囲の理解や協力も得られるはずです。
そしてそれは、きっと相乗効果となって、ギャンブル問題を解決へとみちびいてくれることでしょう。
まずは一歩を踏み出し、行動することです
私たちはひとりではありません。
最低でも仲間はここにひとりいますし、同じような悩みを持ち、解決に向けて動いている仲間は全国にいますよ。
ギャンブル問題を人に助けてもらう方法
借金問題を解決する方法まとめ
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