パチンコは中毒になりやすいって聞いたが、本当なのか?
パチンコが中毒性の高い遊びだというのは、そのとおりだと思います。
かくいう私も中毒者になってしまったひとりなのですが……では、それはなぜなのか?
この記事では、パチンコの中毒性が高い理由などを解説していきます。
- パチンコ中毒とは?
- パチンコの中毒性が高いのはなぜか(6つの理由)
- パチンコ中毒から抜け出す方法
パチンコの中毒性が高いのは、ひと言でいうと、「脳が感じる快感のレベルがかなり高いから」です
人を中毒にさせる要素はあらゆるところにあって、やればやるほどのめり込んでいってしまいます。
そういった、人がパチンコに病みつきになっていく理由を、6つにわけてくわしく見ていきます。
またパチンコ中毒になってしまっている場合の、そこから抜け出す方法も紹介します。
重度のパチンコ中毒者だった私が、じっさいに問題を解決できた方法なので、ぜひ参考にしてください。
パチンコ中毒に関する「Q&A」も補足してあるので、こちらとあわせてどうぞ!
ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
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パチンコ中毒とは
まずは、パチンコ中毒とはなんなのか? から見ていきましょう。
「中毒」とは、食中毒のような毒にあたること以外にも、つぎの意味があります。
置かれた状況になれてとくに変わったことだとは感じなくなること。また、あるものへの依存が強く、ちょっとでも不足すると非常に強い飢餓感を持つこと。
デジタル大辞泉(小学館)
薬物への依存を「薬物中毒」といったりもしますよね。
薬物の乱用をくり返した結果、慢性的な依存状態になってしまうことだな
つまりパチンコ中毒も「=パチンコ(ギャンブル)依存症」と考えていいのではないかと思います。
アルコールでもそうですが、中毒という言葉はつぎの2つで使われます。
- 急性的な中毒
- 慢性的な中毒(依存症)
ただ依存症の場合、中毒は俗称(正式ではない呼び名)の使われ方をしていると感じます。
「パチンコ中毒」も言い方がちがうだけで、ギャンブル依存症を指すものと考えていいのではないでしょうか。
なお、ギャンブル依存症はWHOで精神的な病気とみとめられていて、ギャンブル行為を自分でコントロールできなくなった状態などをいいます。
今回のテーマは「中毒」なので、基本的には「パチンコ中毒」で話を進めていきますが、
パチンコに依存する仕組みは研究でわかってきていて、基本的にはつぎの流れとなっています。
- パチンコをすることで脳内で「ドーパミン」という快楽物質がでる
- 脳はパチンコでの快感を記憶し、私たちに「またパチンコをしたい」と感じさせる
- パチンコを打つと欲求は満たされるが、しだいに脳は快感に鈍感になって(耐性ができて)いく
- それまでとおなじ刺激では満足できず、ギャンブル行為はエスカレートしていく
またパチンコへの中毒症状が強くなると、脳が変化してしまい、ギャンブル以外に興味を持ちにくくなることもわかっています。
その一方で、パチンコに関することには脳が強く反応するようになってしまうんだ
たとえばつぎのような、ギャンブルを連想させるなにかがあると、
- 目覚めて時計を見たらパチンコ店の開店前だった
- YouTube動画で打っている人を見た、新台情報をキャッチした
私たちは「パチンコを打ちたい」という強い欲求におそわれ、不可抗力的にパチンコに行ってしまうようにもなるのです。
ということでまとめると、パチンコ中毒とは、パチンコに強い依存症状がある状態のことをいいます。
- パチンコに「行く・行かない」がコントロールできない
- 使うお金はいくらまでにすると決められない
- 負けたままでは帰れない(取り返したくなる)
- 今日はこのへんで、と切り上げられない(閉店まで帰れない)
このように、ギャンブル行為に歯止めがかからなくなっている状態がパチンコ中毒(パチンコ依存症)です。
パチンコの中毒性が高いのはなぜ?その理由6選
パチンコ中毒についてわかったところで、ここからは本題です。
パチンコの中毒性が高いのはなぜなのかを、その要素ごとに解説していきます。
ここで見ていくのは、以下の6つです
- 空間が非現実的
- 勝てばお金が増える
- 音(効果音)が気持ちいい
- 光で目がキマる
- 確率が絶妙
- 演出(ストーリー)でアツくなれる
すべての要素に人がハマる根拠があります。
それぞれ補足していくので、くわしく見ていきましょう!
1. 空間が非現実的
これは、そもそもまだ打っていない状態の話なんだが、
パチンコ店内の空間が非現実的なのには、中毒性があります。
パチンコどうこうは抜きにしても、私たちは、非現実的な空間が好きだからです。
たとえば、旅行が好きな人は世界中にたくさんいますが、旅行は非日常感を楽しめる遊びです
1杯の値段が高いバーに、それでもお客さんが来るのは、バーが別世界のような空間だからでもあります。
では、どうしてそういった非現実感に人はお金を使うのかというと、単純にワクワクするから。
そしてドーパミンは、なにも気持ちがいいときだけでなく、楽しいときや、うれしいときにもでるものだからです。
ようは、パチンコ店内に入るだけで、ワクワクしてきて脳汁(ドーパミンなどのこと)はでるのです!
パチンコ店は、カジノのような高級感がただよっていると個人的には感じます
朝から並んで、焦らされ焦らされようやく開店。いざ、まだだれもいない静かなホールへ……。
当時中毒者だった私は、この瞬間を楽しむために、休日はいつも朝から並んでいました。
車でないと行けないような大型店に初めて入ったときは、非日常的なアミューズメント感に感動をおぼえた(※)ものです。
※「目をキラキラさせる」とはこういうことなんだなあ、と、自分で思うほどに、非現実感に胸をおどらせたこともありました。
2. 勝てばお金が増える
ここからは、遊戯中の中毒性の話です
勝てばお金が増えるのは、パチンコの中毒性を考えるうえではずせないことでしょう。
うまくいけば、生活水準からかけ離れたあぶく銭が、遊んでいるだけで手に入ってしまうからです。
パチンコは、ふつうに勝っても数万円、うまくいけば十数万円以上のお金が1日で手に入ります。
この勝ち額は、場合によっては1か月ぶんの手取り給料に相当することもあるもの。
そのようなあぶく銭の味をしめてしまえば、どうなってしまうだろう?
またパチンコに行きたくなりますよね。
パチンコで勝っていい思いができた経験は、成功体験となって強く記憶にのこります。
お金が必要になったときは、この成功体験をもとに、ギャンブルで勝負するようにもなります
生活していくのに収入が足りないときは、働くのではなく、ギャンブルでどうにかしようと考えるようになる……
そのようにして、中毒症状がでてくると、(大半は負けでおわるのですが)生活をかけて勝負するまでになってしまうのです。
パチンコで勝てるのが10回に1回、つまり9割は負けでも、1回は勝てれば中毒者は打ちます。
それほどに、パチンコで勝てたときのうれしさ(中毒性)は強く、最後は生活どうこうよりも勝ちが優先されるからです。
3. 音(効果音)が気持ちいい
パチンコの音(効果音)にも中毒性があります。
音楽そのものがいいのもありますが、出玉(お金)とからんで、イケイケ感が増すからです。
私たちの生活は音楽であふれています
スーパーのなかでも音楽は流れていますし、
- テレビCMや、季節系ソング、ドラマやアニメのOP・ED
などなど、自分から聴かない人でも、ふだんから音楽は耳にしているものです。
それで、いい音楽を聴くと、ワクワクしたり感動したりしますよね?
これは、音楽が脳を活性化させて、心理的・生理的な作用をおよぼすからで、やっぱりここでもドーパミンはでるからです。
パチンコ・スロットはタイアップの台も多く、使われる楽曲もいいものが多いです。
いい音楽を聴きながらどんどんお金がでてくるとなれば、イケイケにならないほうがむずかしいというものでしょう。
それから、忘れてはならないのが「ピロピロ系の確定音」だろう
プレミア演出などで発生する確定音は、当たると同時に、これから出玉がでることを予感させます。
「金属製の鍋をカンカンぶっ叩くと、羊たちはエサがもらえると思ってやってくる」
みたいな、「パブロフの犬」的な作用もあるのではないでしょうか?
パチンコの確定音は、まさに脳汁もので、聞いた瞬間にのけぞるほどの中毒性やインパクトがあります。
従業員時代に聞いたことですが、パチンコ店では爆音でBGMが流されています。これはお客さんに冷静な判断をさせないためでもあるそう。そのほかでは、台が静かでもBGMで気分を上げさせる狙いもあると思います。
4. 光で目がキマる
パチンコは台の光(フラッシュ)が激しいです。
これによって目がキマり、眠気が吹っ飛ぶのも中毒性を上げる要因になっているでしょう。
ほとんど寝ていなくても、パチンコ店にいると眠くならないよな
これは、ここまで見てきたものが複合しているのもあると思いますが、ひとつの理由に「台の光」があると感じます。
私たちの体は、
- 外が明るいと活動的になり、外が暗くなると眠くなる
ようにできています。
これは「メラトニン」という、簡単にいうと、眠気を起こさせる体内ホルモンがかかわっています
ところが、このメラトニンの分泌を抑える方法があって、それこそが「強い光」。
光をあびることで眠くならなくなる(=ギャンブルに集中できる)、と、こういう理由もあって私たちは1日じゅうパチ屋にいられるのです。
パチンコ店の閉店はだいたい22時45分ですが、開けてくれるなら「深夜までぶっ通しでやりたい」と考えている人は多いはず。
食事よりも、睡眠よりも、ギャンブルです。
人間の基本的な欲求を上回る中毒性がパチンコにはあります。
5. 確率が絶妙
パチンコの確率は絶妙な数値に設定されていて、これも中毒にさせる要素のひとつです。
これはプロスペクト理論の記事で解説してありますが、私たちには、確率をゆがめて認識する傾向があります
具体的には、つぎのとおりで、
- 35%「以下」の確率は過大に評価、つまり実際の確率以上に信用する
- 35%「以上」の確率は過少に評価、つまり実際の確率以下でしか信用しなくなる
35%をさかいに、それ以下は過大に信用し、それ以上は過少に信用することがわかっています。
で、それがなにを意味するんだ?
たとえば、スロットの場合、強チャンス目の重複率は30~33%くらいですよね。
パチンコも確変の継続率は80%とか(最近は)です。
となると……、
- 33%のチャンス目 → これは当たるだろ(本来はいうほど当たらない)→ 今回はダメか!
- 80%の確変 → なんだか即おわりそうだなあ(本来はまあまあつづく)→ 続いたあぁぁ!
このように、つねに期待できたり、つねにワクワクしていられたりするようにもなるのです。
またパチンコは完全確率なので、100回まわしても500回まわしても、当たる確率は変わりません
でも、当たりの確率は「1/319」なら、319回を超えればそろそろ……と考えるようになります。
600ハマったならもう当たるだろう……。1000ハマってるんだからさすがにもう……。
このようにして、遊戯中ものめり込むようになっていき、なかなか自分ではやめられません。
ハマったあとの当たりは「ここから取り返す!」と、ふつうに当たるよりも興奮が強くなっている始末です。
ちなみにパチンコで確率分母内に当たる確率は「約63%」です。
319回まわせば1回は当たるかと思いきや、じつは思っているよりも当たりません。
確率分母内の話はこちら
6. 演出(ストーリー)でアツくなれる
パチンコには演出があって、主人公が宿敵と戦うなど、ストーリー性が高いものは多いです。
こういったストーリーはアツくなれるので、そこにも中毒性はあるといえるでしょう。
私たち人間はストーリーが好きです
- 映画やドラマ、アニメ、漫画
など、すべてにストーリーはあって、私たちはその物語が見たくてお金を払います。
予算をかけた映画でも話がつまらなければダメですが、話がおもしろければ、B級映画でもヒットするのです。
桃太郎(鬼退治)とか、浦島太郎(亀に乗って竜宮城へ)とか、みんな話の内容はだいたいおぼえているよな
いうほど聞いたことがなくても話をおぼえているのは、それだけストーリーには力があるから。
それで話をもどすと、パチンコ・スロットにはつぎのようなストーリーがあるわけで、
- 通常演出:主人公が冒険のようなことをしている
- 連続演出:主人公がザコと戦ったりする(だいたいボコられて負ける)
- 連続演出(強):主人公が宿敵と戦う(ここはストーリー性が高い)
- 当たり中の演出:主人公のザコ狩りラッシュ(これまでボコられた恨みを晴らす爽快感)
- 当たり中の演出(強):主人公が宿敵と再度戦う(宿敵に負けなければ当たり継続など)
連続演出で「宿敵よりもザコのほうが強い」のはお約束みたいなものだが……、
それはいいとして、とにかく、パチンコには一貫したストーリーがあるからおもしろいのです。
もちろん、そういったストーリー性のない台もあります。
でも、そういう台でも、ストーリー性ってつくれてしまうんですよね
現金投資 → 負けが込んできた → そろそろ当たらないとやばい → 当たった! → 負けを取り返してV字回復!
そう、自分と台との「勝った負けたの物語」をです。
主人公が挫折し、修行するなど努力して強くなり、困難に打ち勝つ。
これは王道のストーリーですが、パチンコは重要な部分をすっ飛ばして気持ちよさだけを得られます。
その重要な部分とは、いうまでもなく「努力」です。
修行・努力パートなしで、運がよければ困難(お金がやばい)を乗り越えて、お金を手にしてハッピーエンド。
そんなオイシイ話があったら、だれだってハマってしまうよな
もちろん勝てればの話ですが、逆にいえば勝てれば味わえるので、いくら負けてもまた行ってしまうようになります。
仕事でさきが見えなかったり、お金がなくてやりたいことができなかったり……。
そういった、ふだんの生活にモヤモヤをかかえている人に、パチンコ・スロットは夢を見せてくれます。
夢をそこに見いだしてしまうのもあって、私たちはパチンコ中毒になってしまうのです。
パチンコ中毒から抜け出す5つの方法
これまでの話で、パチンコの中毒性が高い理由もわかりました。
では、すでにパチンコ中毒になってしまっている場合は、どうすればいいのか?
ここでは、パチンコ中毒から抜け出す方法を解説していきます。
私は元パチンコ中毒者で、当時は、10年以上もやめることができませんでした
そんな私がパチンコをやめられたときは、以下のような手順をふんでいきました。
- パチンコ中毒であることを自覚した
- パチンコをやめる行動を起こした
- 自力での解決がむずかしいときは人を頼った
- 借金があったので借金問題を解決させた
- パチンコ以外にやることをつくった
こまかい手段はほかにもありますが、それぞれの方法からリンクでたどれるようになっています。
ここでは基本的なことにしぼってお話しするので、まずはこの5つから実践していってみてください。
以下、それぞれの方法をくわしく解説していきます。
1. パチンコ中毒であることを自覚する
パチンコ中毒から抜け出すにあたって最初にしたいのが、自分がパチンコ中毒だと自覚することです。
ギャンブル依存症は「否認の病」ともいわれていて、本人が自覚したがらないことで知られています。
パチンコはやめたいけど、さすがに自分が病気ってことはないですよ
と思うわけですよね。
私もまったくいっしょで、長年、自分がパチンコに依存しているなんて考えたこともありませんでした。
最終的には自分の好きで(やりたいから)やっている、というふうに思ってきました。
でも、あらゆる問題が起きまくってもパチンコをやめられないなかで、ようやく気づいたんですよね
これはもう趣味とかやりたいからとかいう次元じゃないなと。
パチンコは解決しないといけない「問題」になっていて、このままじゃマズいの限度をとうに超えてしまっているな、ということをです。
問題は自覚することで、はじめて解決にむかうものだと思います。
逆にいえば、自覚できなければ「問題として認識もしない」わけだから、解決もなにもなくなってしまうよな
だからこそ、自分がパチンコ中毒であることを自覚するのが大事になってくるのです。
きっとこれまで、お金とか、仕事とか家族とか、いろんな問題を経験してきたと思います。
「まだ大丈夫……」と思いたくなりますが、「もう大丈夫じゃない……」なんですよ。
ここで問題を自覚できれば、つぎのステップに進めるようになるので、まずは自身のパチンコ問題を認識するようにしましょう。
2. パチンコをやめる行動を起こす
自分はパチンコ中毒になっている、と自覚できたら、パチンコをやめる行動に移りましょう。
パチンコが中毒レベルでやめられなくなっている場合、思っているだけではまずやめられません。
ギャンブルへの依存は精神的な病気で、意志に反して、私たちをパチンコ店に連れていこうとする……
つまりパチンコは、考えているだけでやめられるようなものではなくなってしまっているからです。
しかしこの問題は、具体的な行動を起こすことで解決していけるんだ
なぜなら、パチンコに行きたい衝動は、いずれは自分でコントロールできるほどに弱るから。
そして最初のツラい期間は、これまでの習慣が変わることでツラさもやわらぎ、行かずにすむ日数を伸ばせるからです。
「もうやめよう」を行動に移せれば、かならず、これまでとはちがった結果がでます
私がパチンコをやめられたのも、結局は動きつづけたからでした。
動いたぶんだけパチンコに行かない結果はでていく、と、だからこその具体的な行動なのですね。
なにをすればいいのかは、パチンコをやめる11の方法を参考にしてください。
ひとりでもできるものに厳選した手段を、パチンコをやめるための考え方とあわせてまとめてあります。
ここからスタート! な記事になっているので、まずはこちらからどうぞ。
3. 自力での解決がむずかしい時は人を頼る
パチンコには自分ひとりでもやめる方法はあります。
が、中毒が重症化している場合、自力だけではどうにもならないこともあります。
そんなときは人の助けも借りるようにしてみてください。
人の力を借りることで、自分ひとりではできなかったこともできるようになるからだ
私の場合、どうしても自力だけではパチンコをやめきることができませんでした。
すこしうまくいっても、なにかきっかけがあると行ってしまって……をくりかえしていました。
そんな私がなぜパチンコをやめられたのかというと、自力だけではなく、人の力も借りたからです
だれかに協力を、というと、最初はつぎのように感じると思うのですが、
- それはちょっと恥ずかしい
- 自分はまだ大丈夫だから、そんな必要はない
- 人の世話になるほどひどくはない
自分だけでどうにもならないときは、早めに人の助けも借りたほうがいいですよ。
そのほうがより確実にパチンコをやめていけるからです。
人の助けを借りる方法は、まずは以下の3つがおすすめです
- 自己申告プログラム:パチンコ店を出禁になれるプログラム。申込書に書いて提出するだけで使える
- RSN(リカバリーサポートネットワーク):パチンコ・パチスロ問題を無料で電話相談できる
- GA(ギャンブラーズ・アノニマス):ギャンブル問題をかかえる仲間があつまる自助グループ。会合に参加して話をしたり聞いたりできる
私はすべて利用してきましたが、とくに自己申告プログラムは、お店を出禁になれるので強力ですよ。
人に助けてもらう方法も以下の記事でまとめてあるので、こちらも見てみてください。
4. 借金があるなら解決させる
借金があるなら、この問題も解決させていきましょう。
また行きたくなったりするなど、借金があることでもパチンコ中毒から抜け出しにくくなるからです。
私も経験してきましたが、「借金さえなければ……」というのは何度も考えてきたと思うんですよね
- 借金さえなければ生活はもっとマシになるのに……
- 仕事をやめたいけど借金があるからやめられない
- 自分にお金をかけたいけど借金があってそんな余裕もない
など、日々の返済に追われて、お金がかかりそうなことはなにもできません。
だからパチンコで勝って、せめてちょっとくらいのぜいたくはしたいと、勝負しに行ってしまうのです。
でもこの問題(お金がないからやりたいことができない)も、借金がなくなれば解決します。
借金を完済できれば、貯金もできるようになるし、パチンコでお金を稼ごうとする必要もなくなるだろう
そう、自分の働いたお金で、ほんとうにやりたかったことを目指していけるようになるのです!
借金がなくなれば気分も晴れ晴れとしますし、
お金を借りてパチンコなんて二度としたくない
と考えられるようになるので、これもすぐに動いていったほうがいいですよ。
返済をうまく進める方法は、以下の記事でまとめてあるので、こちらもぜひ参考にしてください。
パチンコの借金を自力で返済するコツ
5. パチンコ以外にやることをつくる
最後に、パチンコ以外にやることをつくることです。
ほかにやることがあるからパチンコに行かないですむ、裏を返せば、やることがなければまた行ってしまうからです。
一時的にパチンコをやめるのがうまくいっても、行きたい衝動はどこかでかならず発生します
そんなとき、つぎのような状態だったらどうでしょう?
- 毎日やることがなくてつまらない
- パチンコに行っていたほうがマシだと感じる
- お金がほしいけど稼ぐ手段がない(仕事では間に合わない)
パチンコに行けばすべて解決できると考えてしまうわけですよね。
そのようにして、行きたくなってきたときにストッパーがないと、私たちはすぐにまたパチンコに行ってしまうのです。
でも、そんなときのストッパーはつくれるわけだ
ストッパー、つまり「パチンコ以外のやること」は、以下の2つです。
パチンコ以外に趣味があれば、そっちで楽しめるようになるので、行きたい衝動が起きてもうまく気をそらせます。
空いた時間に副業をはじめて、お金を稼げるようになれば、必要なお金をパチンコでどうこうも考えなくなりますよ。
パチンコに行かない生活を維持するにあたって、ギャンブル以外のやることをつくるのは絶対に必要です。
まずは趣味からつくっていきましょう
くりかえしになりますが、「毎日がつまらない」等はどこかで確実に起こるので、その危機を乗り越えるためにも趣味は必要です。
パチンコ以外の趣味まとめ
パチンコ中毒に関する「Q&A」
話は以上となりますが、パチンコ中毒に関することで、説明できていないことがまだすこしあります。
そこでここでは、パチンコ中毒で気になることを「Q&A」でまとめておきます。
ご家族にむけた話もしておくので、こちらもぜひ参考にしてください。
パチンコ中毒を診断できるところはある?
自分のパチンコ中毒はどの程度のものなのか?
これは、以下の診断チェックリストを使ってみるとわかりやすいと思います。
- GAの20の質問
- DSMの9項目(『精神障害の診断・統計マニュアル』 の診断基準)
パチンコ依存症をチェックする診断リストの記事でも紹介してあるので、見てみてください。
それから、病院に行って診断してもらう手段もあるぞ
ギャンブル依存症は精神的な病気なので、それを専門にあつかった病院もあります。
病院で医師に診断してもらうのもひとつの手段なので、必要に応じて考えてみましょう。
「ギャンブル依存症+病院+都道府県名」で検索すれば、病院のHPがでてきます。
パチンコ中毒を電話で相談したい
パチンコ中毒を電話で相談したいときは、途中でお話ししたRSN(リカバリーサポートネットワーク)がおすすめです。
050電話なので、1分あたり18円~くらいの通話料がかかってしまいますが、相談は無料です。
電話番号:050-3541-6420
対応時間:月~金 10:00~22:00(祝日除く、受付は21:30まで)
料金:無料(通話料のみ自己負担)HP:http://rsn-sakura.jp/
またそれ以外では、都道府県(各自治体)の窓口でも電話相談を受け付けています。
「ギャンブル依存症+都道府県名+相談」
などで検索すると、各自治体の窓口のページがでてくるので、しらべてみてください。
場所によっては面接相談が利用できることもあります。
パチンコ中毒に家族がなってしまいました
パチンコ中毒に家族がなってしまってそれで困っている、という場合の話です。
これは、①本人が自覚するまで待つか、②なんとかして気づかせるかになってくるかと思います。
私もそうでしたが、正直、パチンコ中毒は人に言われて治そうとなるものではありません
本人が問題を自覚して、自発的に行動するから解決できるものだと思います。
ですから、ひとつめの手段としては、「本人がやめたくなるまで待つ」というものです。
相談しやすい環境をととのえておくなどして、家族が問題を打ち明けてくれるのを待つのですね。
もっとも、待っているあいだに、問題が取り返しのつかないことになってしまう場合もあります。
そんなときは、ふたつめの「なんとかして気づかせる」のも解決につながるはずだ
- 「1回だけでいいから行ってみよう」と、自助グループへの参加をさそう
- 自分たちがどれだけ心配しているかを感情的にならずに話す
- 「やめたい」と思うことがありながらも打っているなら協力することを伝える
など、解決策を提案したり、むこうから相談するように仕向けたりして、本人に「変わりたいと思わせる」わけです。
自助グループ(GA)には、
- 最初は家族に無理やり連れてこられたけれど、行くうちに気が変わって、ギャンブルをやめようと思えた
という人もじっさいにいるので、いっしょに参加するのも選択肢としてありだと思いますよ。
また家族向けの自助グループや団体もあって、そこで意見交換をすることもできます。
おなじ問題を経験した仲間や講師の話は参考になるはずなので、会合・相談会への参加も考えてみてください。
仲間の話から解決の糸口が見えてくることもきっとあるはずです。
GAMANON(自助グループ)
ギャンブル依存症問題を考える会(団体)
家族向けの話はこちら
今回のまとめ
- パチンコ中毒=パチンコ(ギャンブル)依存症
- パチンコの中毒性が高いのは人がハマる仕組みがあるから
- パチンコ中毒から抜け出すには問題を自覚して行動すること
パチンコには高い中毒性があり、やればやるだけのめり込みもはげしくなっていきます。
問題なのは、そこで中毒になってしまっていても、自分ではそうは思わないこと。
依存症になっているのに、「楽しいから、やりたいから」やっていると思ってしまうんだな
ですから、これまでパチンコが問題になってきたのなら、まずは自身の中毒症状を自覚しましょう。
それができたのなら、つぎはパチンコをやめるための行動を起こしてみてはどうでしょうか?
なにもしなければ、いま起きている問題は、これからさきもずっとつづいていってしまうだけですよ。
パチンコで勝つのとちがって、やめるには努力が必要になるので、おっくうに感じる部分もあるとは思います。
でも、その努力は、きっと今後の人生で生かされることは知っておいてください
パチンコをやめられた、その困難に打ち勝った経験が、その後の人生を変える大きな力になってくれるからです。
途中でストーリーの話があったよな
勝った負けたの物語を、パチンコでしているのはもったいないですよ。
ほんとうにおもしろいのは、自分の人生でそれをすること。自分の物語をさきに進めることです。
パチンコの勝った負けたは、その場だけの話で、自分の人生をただ止めるだけのものだと感じます。
ここまで読んでもらえたのなら、もうそのことには気づけているはずなので、ぜひいまからつぎの行動に移っていってみてください。
パチンコをやめる11の方法
重度の中毒者もやめた最終手段
コメント(確認後に反映/少々お時間をいただきます)